先日、「TOKYO創業ステーション」という、東京で起業・創業を目指す人を支援するところを訪問してみた。 これは人材派遣会社のアドバイザーが勧めてくれたところで、補助金や融資に関してなにかヒントがあるかもしれないとのことだった。 当日、アポ無しで出かけたのですが、たまたまコンサルティングを受けられるということだったので、あまり用意もしていなかったが、話を聞いてもらうことができた。
こういうコンサルティングは過度な期待を持ってはいけない。 想像通り、それほど予想を超えるような話は聞けなかったが、このことを裏付けるようなエピソードが聞けて面白かった。 ここへ来る人がいろいろ情報を求めてくるのだが、具体的な話が聞けなくて残念だと言う人がいるそうだ。 聞きに来る側からすると、たとえば節税で悩んでいたので、どう節税すればよいかの具体案を聞きたいのだが、これは税理士の管轄で話ができないと言われる。 では、誰か良い税理士を紹介してくれないかというと、個別の紹介はできないと言われ、消化不良で帰ると言うパターンだ。 これでは、何の役に立つかわからないと不満に思うのももっともだ。 ただ、これを聴く側から見るとまた違った感じになる。 税務の話は、たしかに具体的な節税法などをアドバイスするのは税理士の専門領域で、法的にできない。 また、具体的な税理士を紹介すると、「東京都」という公的機関が私的な一企業、個人を優遇することにつながり、できないと言うことが。 これは税理士を紹介する機関を紹介することも結局は同じことになる。 そうなると、いったい何をアドバイスできるのかと言うことになる。 最後にアドバイザーが言っていたのだが、アイデアの話を聞いて、壁打ちの相手にはなれるとは言った。確かにそれが最善の使い方かもしれない。 もう一度言うが、この手のシステムに過度な期待は無用だ。 補助金や支援金、融資の相談と壁打ちていどと思っておき、仮に有益な情報が得られたら、ラッキーと思えば良い。 ただ、一つ付け加えておくと、このステーションにはもう一つ活用法があって、自習ルームは登録すれば無料で使えるのだ。 丸の内の一等地でとても綺麗なコワーキングスペースが使えるのは大きい。 これはぜひ利用したい。