闘病記(好酸球性副鼻腔炎)

(12)術後1年9ヶ月〜果てしなき戦いへ

 以前、ステロイドの服用を中止して、徐々に回復方向へ向かっていたことを書いたが、残念ながらまたステロイドの服用を再開することになった。 3ヶ月前くらいから、時折腫れがでて、嗅覚が悪くなることがあり、炎症を抑える薬で回復はしたのですが、またそれが再発したりした。 ただ、その直後にコロナに罹ったら、それ以降は比較的安定はしているのだが、就寝時と寝起きの時はまだ鼻水や痰が残り、匂わないほどではないが、嗅覚が悪くなるのは続いてきた。 そして、今日久しぶりの診断を受けたのだが、やはり内部の状況はひどくはないがよくないらしく、また好酸球の数値も3ヶ月前から増加してしまった。
 このことから、また少しではあるが、ステロイドの服用を再開する判断となった。 もし、このステロイドの効用がなかったり、副作用が現れたりする場合は、さらに別の薬があるらしいが、現段階ではそれを使わないという判断だそうだ。 ただ、何をするにしても、どうやらこの病気は完治して、薬とは無縁の生活というのはかなり難しいことが想像できた。 できれば、ステロイドなど使わずに完治を目指したいのだが、それを目指そうとするとかえって、そうならない現実に失望し、落ち込んでしまうので、考え方を変えることにした。
 まずは、この病気と一生付き合う覚悟をするということ。 薬は永久的に飲み続けるということ。 この2つを覚悟するということだ。 決して、完治を諦めるということではないが、そういう可能性をあえて否定しないことにした。 朝晩に数錠の薬を飲むことだけで、普通の生活はできるのだ。 そのことをよしとする。 そうすることで、薬がなくならないという事実で、落ち込む必要がなくなる。 仮に良くなればそれはそれで、喜ばしいことなので、そうなれば良いのだが、そこにあまり期待するのはやめにした。 
 現状では、匂いも味も十分感覚として機能しているのだ。 お酒を飲んだ時とか、朝晩少し、鼻水が出てしまうだけなのだから、生活には大きな支障はない。 いずれは、肉体は機能を失うのだから、この歳になれば、その一部が機能しなくなることで、落ち込んだりする時間のほうが勿体無い。 そう思うことにした。