先日、世代間の差を取り上げたバラエティー番組を見ました。 よくある、バブル世代とZ世代みたいなやつです。 世代ごとにグループを作り、それぞれの世代で共通する話題の差異をおもしろおかしくネタにする番組なのですが、バブル世代はお互いで話し始めると止まらなくなる傾向があるようです。 例えば、共通のテレビ番組や歌謡曲の話題。 そのころよく放映されたCMソング、そういうったもののビデオが流れると、全員で歌いだしたり、笑ったりして盛り上がります。 それを見ていた若い世代があきれるという構図だったのですが、まぁよくあることかなと思っていました。 が、あとで、冷静に考えてみると、バブル世代の親たちが、そういう形で盛り上がったことがあるかというと、ほとんどなかったといえるのではないかと気が付きました。 美空ひばりの歌を合唱したり、石原裕次郎のセリフを口ずさんだり、しただろうか? たしかに、個人個人はそれぞれ好きなものがあって、そういう話題でもりあがったりもするが、全員で共通して盛り上がることは少ないのではいだろうか? それは、おそらく若い世代もそうだと思うのです。 つまり、この現象は1960-1975年生まれあたりの世代にみられる特有なものではないかと思ったのです。
この世代の特徴は、なんといってもテレビで育ったことである。 人気の番組視聴率が50%を超えることが珍しくなかった時代です。 学校のクラス全員で同じものを視聴し、次の日の学校でその番組について盛り上がる。 そういうことが、毎日のように行われていた世代なのです。 本当は、あまり興味がなくても、人気番組は視ないわけにはいきません。 なぜなら、明日の学校での話題に乗り遅れるからです。 これは、今の若い世代がSNSを無視できない理由と似ているかもしれません。 そうやって育った世代ですから、現在、懐かしむものも当然同じようなものになるはずです。 ほぼ全員がピンクレディーに夢中になり、ドリフやひょうきん族で笑ってきたのです。 その前の親の世代はもちろん、今の若い世代にもこういう、全員でブームを作る文化はなかったと思います。 テレビによる、全国民の大衆文化が興隆し、日本全国に広まった時期だったからと考えられます。
今の若い世代は、ネット文化です。 TwitterとかLineが懐かしいとか、Youtubeをよく見たとかは、大人になって、みんなで懐かしむかもしれませんが、そこで見ていたコンテンツは人それぞれバラバラで、共通して笑う話題とはなりえないのではないでしょうか? 彼らが大人になったときに、自分たちの子供世代とはどんな差があって、どんなギャップを楽しむのでしょうか? なんとか、生き残って見届けたいものです。