こちらから、希望の就業形態を提案してから、数日後に先方から正式な内定通知書が届いた。内容は正社員としてのオファーで私が希望したような年間契約ではなかったが、年収は前職の頃には届かないものの、日本の平均年収は遥かに超える悪くないものだった。 当たり前なのだが、興味深かったのは定年退職の年齢が60歳と書かれていることだ。 もちろん、これ自体は不思議でもなんでもないのだが、来年早々には57歳になろうとしているわけだから、実質3年しか活動できないことになる。 たった、3年間しかないのに正社員のオファーをすることは初めからわかっていたことだが、あらためて書面としてみてみるとそれはそれですごいことだと思った。 しかも、この通知書に対する返答をするのかと思えば、そうではなくて、再度オファー面談をして内容の説明をしたいとのこと。 人材派遣会社の人も言っていたが、かなり異例のことらしい。 こんなにも期待されると自分自身も少し戸惑いを隠せない。 最終的には次回のオファー面談以降になるわけだが、そろそろ腹を決めなければならいようだ。 当初の予定では一つくらい面接まで行って、最終的には断られて、独り立ちを余儀なくされ、退路を経って覚悟を決める予定が、そうはならなかった。 いずれにせよ、最大級の敬意を払って真摯に検討させていただくつもりだ。 まだ、最後の最後までどうなるかは自分でもわからない。