早期退職への道

(29)シニアの就活 中間報告

 人材紹介会社による就職活動はまだ続いている。 3ヶ月ほど経った現在では、6社ほど申し込みをしたが、書類選考でほとんど落ちた。 1社だけが、書類選考を通過して、そのあとの1次面接も通過した。 それ以外の書類選考で落ちたパターンだが、自分で選んでとにかく応募というのではなく、あくまでも人材紹介会社の担当者が勧めてくれたもののみを応募している。 だから、闇雲にというわけではないことを知っておいて欲しい。 あくまでもリクルーター視点だが、まだまだニーズはあるということだ。 しかも、1社は実際に話をして興味を持ってくれたので、これはとても大きな自信になる。 決して、名前のよくわからないような中小企業ではないし、給料だって悪くはない。 それでも、もうすぐ還暦に手が届きそうな人間に、正社員として興味を持つというのはある意味驚きだ。 だから、もし再就職を考えている人がいるならば、ただ年齢だけの理由で躊躇する必要は何もない。 数をあたれば、可能性は十分にあると思うので、積極的にチャレンジしてみることをお勧めする。

 さて、書類選考と一時面接を通過した企業だが、次に適性検査と部長クラスの2次面談があってそれで採用が決まるそうだ。 ちなみに、適性検査というのはよくある性格や志向を図る択一の質問に回答していくものと、どんな意図があるかよくわからないが、図形をならべて、自分の気持ちを表現するというものだった。 採用の可否はともかく、この図形から何がわかるのかはぜひ教えてもらいたい。 仮に、この”図形並べ”から、極めて高い創造性や積極性が感じられたとしたら、採用するのだろうか? とても、なにかの判断材料になるような気はしないのだが、人の評価は本当に難しい。 ちなみに、次の面接含めて、全てリモートでの面談である。

 面白かったのは、この人材紹介会社の担当自身が、今月で交代するとのことだった。 交代そのものが面白いわけではない。 彼自身も転職をするのだそうだ。 人材紹介会社の社員だって一人の人間である。 当然なのだが、ある意味全体像を冷静に俯瞰できる出来事だった。 日本はもうすでに終身雇用の国ではなくなっているのだ。 現在の50代が定年を迎える頃には、在職企業が1社だけという人は少数派となるのかもしれない。 わたしも遅れせばながら、そうなる予定なのだが。