宅地建物取引士は令和元年に合格し、宅建士となりましたが、実はそれよりもはるか昔の約20年ほど前に不動産の資格試験に合格していました。 米国カリフォルニア州のReal Estate Brokerとうい資格です。 米国の不動産資格は色々あるのですが、Sales系の資格は2つあって、一つは”Sales person”いやゆるセールスパーソンといって、日本で言うと不動産会社の営業担当者になります。 そして、その上級資格に“Broker“という資格があって、これは営業だけでなく、開業して人を雇える資格になります。 そう言う意味ではこちらの方が日本の宅建士に近いかもしれません。 ちなみに米国のブローカーはエージェントと呼ばれるので、なんかかっこいいですよね。 また、不動産ブローカーは医師や弁護士と並ぶ大変リスペクトされる職業と教えられました。 本当かどうかわかりませんが。。。
日本の宅建士と米国のブローカーの違いはいずれ、機会があれば書きますが、今回はこの米国不動産ブローカーの資格試験について少し書いてみたいと思います。 そもそも、なんでこの資格を挑戦しようと思ったかと言うと、よくあることですが、30歳超えてこのままで良いのかと迷っていた頃、エンジニアだった今の仕事と最も違ったことがしたくなり、国と業界が全く違うこの米国不動産業というのがとても魅力的に映ったからでした。 当時はそれほど渡米するとか、米国で開業するとか具体的な目標を持っていませんでしたが、きっと何かが変わると信じていたのです。 で、この資格を知ったのはこれを専門としてる小さな学校があって、これもネットで見つけたものでした。 学校自体はとてもいかがわしかったし、確か30万円くらいはしたと思ったので、今思えば結構無茶なことをしたと思うのですが、当時はそれほど何かを変えたかったのでしょう。 テキストは現地のものになるので、英語で書かれていますが、授業は資格ホルダーの日本人が行います。 この授業が意外に面白く、米国のビジネスや金融の仕組みなど全く知らなかったわたしには大変勉強になりました。
試験勉強自体は日本と同じで基本は過去問をみっちりやることになります。 セールスパーソンで半年、ブローカーで1年くらいが勉強時間と言われていますが、英語力や本人のスキルにより様々です。 わたしは大した英語力もなかったのですが、結構コン詰めてやったので、半年で合格しましたが、人生で最も勉強したと言っても過言では無いくらいやりました。 試験はカリフォルニアの資格なので、当然現地で行われます。 わたしはサンディエゴの試験場で受験しました。 今でも覚えていますが、いかにも白人の2代目、3代目の若者が顔を真っ赤にして受験していたのが面白かったです。 そんな中、英語もろくすっぽ話せない変な日本人が試験を受けているのだから、彼らからすると不思議だったに違いありません。 日本でも中国人などの外国人が宅建試験を受けていると聞きます。 彼らの合格率は決して低くないようで、それと同様で、外国に来てまで試験を受ける人は覚悟が違います。 ちなみに試験の難易度は語学力のハンディを除けば、宅建よりも易しいと思います。ただ、普通の日本人の英語力ではまず、業界特有の単語を覚えることからはじまりますので、語学ハンディを含めると、宅建よりも難しいと思います。
試験には無事合格しましたが、米国のソーシャルセキュリティーナンバーがないと、ブローカーとしての正式登録が出来ないので、堂々とブローカーですとは名乗れませんが、自分自身としては色々な意味で、自信がついた出来事となりました。 もちろん、米国の不動産や金融の知識は今でも生きています。 なんで、登録できないのに、そんな受験をしたのかと言われることもありますが、ちゃんとは答えられないけど、自分には意味のあることだってあるのです。 そう考えれば、どんなことも自分にとって意味のあることが大事なんだなぁと改めて思うのです。
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