早期退職への道

(18) 雇用保険受給申請

 会社を退職すると離職票というのが自宅に届く。 これと印鑑、やマイナンバーカードなどをもって雇用保険、いわゆる失業保険の受給申請に行くことができる。 離職票はちょうど一週間後にとどいたので、先日早速ハローワークへ雇用保険の受給申請に行ってきた。 大学を出てから、そのまま就職して、転職したこともなかったので、ハローワークに行ったのは人生で初めてだった。 妻からはいろいろな人がいるので、行くのはいい経験だと言われたので、ちょっとワクワク感もある。 会社を辞めると、人生初のイベントが多くて、これはこれで悪くない。 何かを捨てないと、新しいものが入ってこないとよく言われるが、こう言うことも、それにはいるのだろうか?

 ハローワークに行くと、最初に申請書の入力をすることになる。 ただし、これは事前にインターネットで自宅で入力が可能だ。 わたしはあらかじめやっておいたので、たぶん短時間で済んだのだろう。 そうでないパターンを経験したわけではないので、おそらくだが。 ただ、自宅で入力してきましたと言ったら、すこし驚いた顔をしていたので、そういう人はあまり多くはないのだと思う。 そのあと、必要な書類をもって、受給申請をするのだが、これが待ち時間が長い。 すでに待合室には3,40人くらい人がいて、待ち時間は1時間は楽に超えそうだ。 よく見ると、会社で見かけたことのある顔もある。 同様のタイミングで大量に退職したのだから、珍しい事ではないのだろう。 時間がかかりそうだったので、外出しても良いかと尋ねたら、受け取った整理番号の書いてある紙に書いてあるQRを読み込むと、何番が呼ばれていればわかるとのこと。 これは良いシステムだ。 ただ、最初に言って欲しい。 

 1時間半くらい経っただろうか、やっと順番が回ってきて、20代くらいの若い担当者とに申請面談をした。 今回は”自己都合”の退職なので、実際の受給までには2ヶ月ほど時間がかかる。 ただし、事前に受け取っていた説明パンフレットには、会社の人員整理による自己都合は会社都合での扱いで受けることができると書いてあったので、その若い担当官に聞いてみた。 会社都合になると、受給が即座になるからだ。 
 会社都合になるパターンは大きくいうと二つの条件を満たしていないといけないとのこと。 一つは以前に同様の制度がなく新たに始まった制度であること。もう一つが募集期間が1ヶ月以下のであることだそうだ。 前者はクリアしているが、後者はおそらく1ヶ月以上あったと思うので、ダメだと思った。 ちゃんと調べると実はいけるのかもしれないが、募集のあった1年前のことだから、それを証明する術がない。 

 受給の注意点としては、今日から7日はアルバイトをふくむ仕事はNGということ。 そして、それ以降も、週20時間を超えるアルバイトは就業とみなされるので注意する必要があるということである。 ためしに、アルバイトはブログやYoutubeの収益は入るのかと聞いたら、それは問題ないと言われた。 おそらく、不動産収益や株配当なども問題ないだろう。 人に頼まれて、お金をもらうのも問題ないとのこと。 要するに、”雇用”されなければ良いと理解した。 これは少し安心した。 これから、少しでも自分の力で稼ぐことができるものはなんでもやっていこうと思っていたので、朗報だ。 
 そのあと、日を改めて説明会があるのだそうだが、今はコロナ禍なので、冊子を読んでおいて欲しいとのこと。 コロナ禍でも良いことはある。 

 ハローワークを後にして、不思議なことに今まで感じなかった解放感が湧いてきた。 何故だかは分からないが、会社を辞めたということを誰かに認めてもらえたからだろうか。 自分の心さえ、先のことは読めない。

写真:aymane jdidiによるPixabayからの画像