早期退職への道

(17) 就職研修ビデオ

 就職紹介会社からはWEB上の就活サイトを利用できるようになる。 そこには就活に向けてのノウハウが動画で提供されている。 就職への心構えから履歴書の書き方などその内容は多岐にわたっていて、これを全部見るだけでも、半年くらい経ってしまいそうだ。 そこで、繰り返し強く言われるのが、就職するタイミングの目標をして明確にして、就職活動がずるずると伸びないようにすることが大事だと言われる。 なんでも、退職後3ヶ月で就職を決めた場合とそれ以降かかった場合では、新しい職場での給料が違うらしい。 もちろん、早く決めたほうが高い。 その根拠はあまり語られないが、そうらしいのだ。 

 さらに図星のことを言われるのだが、多くの人は少しゆっくりしたいと、就職活動をなかなか始めないのだそうだ。 そして、毎日の生活がダラダラとして、履歴書書いたりとかそういうことがなかなか進まず、結果就職活動が遅れるのだそうだ。 なんとも耳の痛い話である。 が、いくら次の職場のためとはいえ、3、40代ではないのだから、長年勤めてきた会社を退社して、少しゆっくりしたいともうのは普通のことではないだろうか? そんなに企業が未就業期間が長くなることを気にしているのだろうか? ちょっと疑問だ。 私がシニア層を雇用する立場なら、まずはリフレッシュして、新たな気持ちで活動して来るのを望むが、就業感覚が鈍るからとそんなに採用を焦るだろうか。 これは、紹介会社の立場に立てばわかりやすい。 彼らは早く就職させたいのではないだろう。 そう考えると辻褄が合う。 今回の契約は2年間のサポートを受けられるのだが、就職が決まったらその時点で終了となる。 とするならば、できるだけ早く終了したほうが効率がいい。 そんなことが頭に浮かんで、さらに履歴書を書くスピードが遅くなってしまった。

 お互いダラダラ時間をかけるのはよくなことには賛成だ。 ただ、シニア側からの気持ちで言えば、年齢も体力も不利な状況で、唯一の武器が余裕だということを理解してほしいい。 そして、その余裕を求めて、早期退職していることも理解してほしい。 効率や給料の高さのために焦って就職活動するのは、顧客ニーズにあっていないことに気づくべきだ。と言いつつ、なんとか履歴書と職務経歴書を書き上げた自分がいる。 何かのタスクをやらなくてはと条件反射的に行動してしまうのが、バレているのかな? 何事もこれからは、余裕を持ってやりたいものだ。

写真:Tobias HerrmannによるPixabayからの画像