早期退職への道

(12) 最終出社日

とうとう、30年努めた会社の最終出社日を終た。 最後にお世話になった方々に図々しくもこのHPやSNSをご紹介させていただいたが、みなさん暖かく応援していただいて、安心したと同時にこの上ない幸せを感じた。 この場を借りて、改めて御礼申し上げたい。

 会社を出る時には、きっとこれまでの責務から解き放たれて、解放感を味わうのかと思っていたのですが、最近時感じていた、寂しさや悲しさとともに、今後の不安感がどっと押し寄せてきたのは意外だった。 これまでもなんどもシミュレーションしたり、将来の準備をしたり、いろいろなことを考えてきたのだが、結局脳裏に浮かんだのは、来月から給料が振り込まれない現実だった。 これから、チャレンジすると公言しているくせに、そんなことが心に浮かぶ小心者の自分に腹が立つ。 ただ、いろいろな人の暖かい言葉や笑顔に本当に助けられた。

 この数日色々な人と話をして、自分自身が一番気になったのが、会社の人事システムについてだった。 この早期退職制度そのものではなく、どちらかというと終身雇用につながる、日本の雇用制度への疑問である。 昨今はだいぶ柔軟性が出てきたかもしれないが、まだまだ正社員とそれ以外の壁は大きなもだと思う。終身雇用そのものが悪いということでない。人によって、時期によって、職種によっては非常に強力なシステムだが、これをすべての人に平等に適用すべきではないと思っている。 銀行預金へ着実に積み上げたい人もいれば、株式や不動産なのどに積極的に投資してリスクを取る人もいるように、人事もそれぞれの人や時期に応じて柔軟に対応できるようなものになれば良いのにと思うのだ。 

 もっともっと会社がいろいろな人といろいろな形で、自由に形を変えて繋がって価値を創造していくようにならないものかと思う。 普通は会社を辞めると、繋がりは断絶する。そうではなくて、需要と供給がマッチするならば、会社がその人から得るメリットは、社員と社員以外という枠を超えるはずである。 そんな思いが強すぎるからこそ、解放感が生まれないのかもしれない。 このことは自分自身の宿題として、できることを模索したいと思っている。 

 早期退職について、これでいったん終わりにしようと思っていたが、まだまだ書くことがありそうだ。 不動産以外の活動はこのカテゴリーでいろいろ書いていこうと思っている。そうそう、明日は人材会社とこれからの活動を相談する予定だ。もちろん、ブログで書いていこうと思うので、乞うご期待! 

写真:pasja1000によるPixabayからの画像