闘病記(骨盤&肘骨折)

(24) 車椅子ライフ

2022年3月5日 事故1ヶ月後

 足の具合は日に日によくなっている。 先週の火曜日から体重の2/3まで荷重をかけてよいことになり、水曜日ころから、片松葉杖で移動しているが、痛みもなく家の中ではほぼ不便はない。 時々、松葉杖のつくタイミングを間違えて、全荷重になってしまう場合もあるが、特に違和感はないので、全荷重も来週には見えてくる気がする。 しかし、痛みがないことと、かけてよい荷重は違うのだそうで、そこを勘違いして病状を悪化させてしまう人も多いとか。 注意しよう。

 今日のリハビリでは肘の動きが良くなっていることを褒められる。 やはり、日々どれだけ意識をして動かすかが重要らしい。 特に細かい振動を必要とする動きはなかなか戻らないらしく、歯磨き、頭の洗髪などはリハビリにもってこいとのこと。 たしかにそれはやろうと日々努力していたのがよかったのだと思う。

 日々のなかでは、外出時は妻に車椅子を押してもらっている。 人生で車椅子など使ったことはないが、いろいろなことがわかって興味深い。 例えば、真っ直ぐな道路であっても道路の端は側道に向けて傾斜がついており、左右同じ力で車輪を回すと、どんどん側道の方に寄ってしまう。 また、本当に小さな段差であっても乗り越えるのは気を使うので、なるほどバリアフリーで段差を徹底的になくす理由がよくわかった。 脇道から大きな道路に入る際の傾斜と段差でも前から突っ込むとちょっと怖い気がするので、後ろ向きに引っ張ってもらったりしている。 車椅子の人の気持ちがすこしづつわかるような気がする。

 また、車椅子は目線の位置がほぼ子供と一緒になるので、すれ違う子供によくガン見される。 なぜか、散歩中のワンコたちとも目線がよく合う。どうやら仲間だと思われているようだ。 普段歩いている近所の道も、子供目線だと見えてくる風景は変わって見えて面白い。 こんなところに看板があるのかとか、道路端に置いてあるものとか、新たな気づきがあって面白い。 自分が知っているつもりの場所でもほんの50センチ視点が変わっただけで、知らない世界が見えてくるのは盲点だと思った。