早期退職への道

(10) 決断の時

これまでの検討をまとめてみると
・最低限のマネープランで収入がなくともなんとか生き延びられそうなこと
・勤め上げるよりも確実性は落ちること
・残された時間に危機感を持っていること
・それなりにやりたいことは見つかっていること
・仕事を死ぬまで続けたいこと
・転職市場ので価値は低いということ
・家族には反対されていないこと
・やりたくないことのほとんどが会社でのこと
となった。 もう答えは出ているのは明確だった。

 今まで、人生はずっと極めて普通の道を選んできた。 選んできたと言えば聞こえがいいが、すでに決まっている選択肢の中から許可を貰ってきたという方が近いかもしれない。 高校受験も自分の偏差値で可能性のあるところで、合格の許可をもらったところに進学したに過ぎない。大学も同じ。 唯一選んだと言えるのは、今の会社かもしれない。 しかし、どれも、卒業という決められた期限がくることによって、辞めるのであって、自発的に組織を辞めたことは一度もない。 人生1度くらい、自分の意思で辞めてみるのも悪くないのではないだろうか。 終着駅でどの列車に乗るかではなく、自分のタイミングで途中下車してみるのも悪くない。 たとえ、未知の土地であっても。

 一人でハーレーに乗って東京湾に浮かぶ海ほたるというパーキングエリアに行ってみた。 ここは360度東京湾に囲まれた、景観のよいところ。 いままで、東京という住みなれた街に囲まれた内海と太平洋へと続く外海の両方を見ることができる。 これから乗り出そうとしている外海が内海とどれだけ違うのかと思って眺めてみたが、どちらもそれほど大きく変わるものではないことに気付いた。 自分の足元にある海は外も内もおなじように波が打ち寄せて引いていく。 どちらも同じ波の中を泳いでいくしかない。 腹は決まった。 気負わず、ゆっくり泳いで行こうとおもう。

だれかの何かの参考になれば幸いです。