早期退職への道

(5) 辞めた後、どうする?

会社を辞めて何かやることがあるかと言われれば、今の段階では“ない“としか言えない。 不動産屋をやってみたいという思いはあっても、あるのは宅建士の資格くらい。 一旦どこかで修行するのが筋というものだが、この年齢で未経験者を採用してくれるところなど、そうそう無い。 ただ、一つ強みがあって、最悪、儲からなくてもなんとかなるというバックグラウンドだ。 金銭的なものもあるが、一番大きいのが不動産業のもっとも大きな固定費となる事務所家賃が不要だと言うこと。 元々事務所だったところをガレージのように使っていた。そこを本来の事務所として使用すれば賃貸料はかからない。 まぁ、形にはなることがわかった。

ただ、不動産屋一本にだけはしたくなかった。 やりたいことはこれ以外にもいっぱいあって、とにかくいろんなことをやってみたかったのだ。 理想的には今日は何をやろうかなぁと朝考えて、やりたい仕事をするという状態になればいいと思っている。 だから、仮に不動産屋をやったとしても、他にも仕事を持っておきたいと思っている。 

もう一つの選択肢は副業として不動産屋を始めると言うものだ。 幸い会社で副業制度も同時にスタートして、会社勤めをしながら副業することも可能になった。 ただし、これには一つ問題点があって、開業した不動産会社には専属の宅建士が必要で、この専属って意味が兼業できないことになってしまうのだった。 専属とは他の職業に就くことなく、その不動産会社専任である必要があり、会社の副業では開業が認められないのだ。 本当は、会社で仕事をしながら徐々に移行するのがもっともリスクが少ないのだが、それは叶わない。 ただ、仮にそれが許されたとしても、その二つをうまく両立できる自信はまるでなかった。

会社を辞めるにしても、やりたいことがなければ暇を持て余すだけ。 ここは意外と重要な考慮項目だと思う。 次にどうして仕事を一生続けたいと思っているかを書いてみようと思う。